うわさ上手のうさぎたち― 片思いが動き出すとき
片思いと卒業を描いた、青春ラブストーリー
『うわさ上手のうさぎたち』は、卒業を間近にひかえた高校3年生たちの淡い片思いを描いた、100ページの長編よみきり作品です。
発表されたのは、集英社『別冊マーガレット』の1987年1月号と2月号。前編・後編にわたって掲載され、当時の読者の心をときめかせました。
それぞれの「好き」が、すれ違いながら少しずつ動き出していく——。前に進もうとする女の子たちの姿が、あたたかく丁寧に描かれています。
少女たちの等身大の恋心——「うわさ上手のうさぎたち」の見どころ
『うわさ上手のうさぎたち』は、卒業を間近にひかえた女子高校生たちの、まっすぐで繊細な片思いを描いたラブストーリー。
恋にぐいっと踏み出すタイプの女の子と、そっと胸の内で思い続ける女の子——。性格も恋のかたちも違うふたりの想いが、やさしいタッチで綴られます。
この作品には、作者・多田かおる先生ご自身の初恋の想い出も色濃く込められているのだとか。残されたコメントには、
「中学時代に好きだった人の名前をバンバン使って、ひとりで楽しんで描いていました」「思いっきり片思いしていたから……」
というエピソードも。
多田先生の初恋も、ただ遠くからそっと見ているだけの恋だったそうです。でも、見ているだけでは終われない。——「自分の気持ちを、少しでも伝えたい」「自分の存在を知ってもらいたい」
そんな気持ちが、この物語の中にも丁寧に描かれています。
恋に悩んだことのあるすべての人に届いてほしい、優しく心に寄り添ってくれる一作です。
「うわさ上手のうさぎたち」のあらすじ
高校3年生の冬。放課後のファストフード店で、おしゃべりを楽しむふたりの女の子——ちょっぴり勝ち気で華やかな魅力をもつ駒井峰子(こまい みねこ)と、控えめでどこかはかなげな雰囲気の伊藤優貴(いとう ゆき)。
卒業まで残された日々は、もう数えるほど。そんな中、峰子の心の奥にそっとしまわれていた「ひみつの恋」が、ふとしたきっかけで揺れ始めます。
その相手は、新米体育教師、原六郎(はら ろくろう)先生。1年生の春に出会って以来、誰にも言えないまま、ずっと心の中で大切にしてきた想いでした。
ところがある日の体育の授業中、原先生が優しく微笑みかけたのは……親友の優貴。
その瞬間、胸の奥がキュッと痛くなって——。
「もしかして、先生が好きなのは優貴なの……?」
疑いと不安が入り混じり、峰子の心はそっとざわめき始めるのです。
ところが、優貴にも3年間ずっと想いを寄せている人がいました。それは、サッカー部で頑張る同級生、松本智司(まつもと さとし)。遠くから見つめるだけの恋。でもその気持ちはずっと、優貴の中で大切に育っていたのです。
でも、松本はというと……なんと、優貴が好きなのは原先生(=サッカー部の顧問)だと思い込んでいて――。
そして迎えた、卒業間近のバレンタイン。優貴はついに、勇気をふりしぼって気持ちを伝えようと決意します。
淡い気持ちとすれ違いのなかで揺れる心。
卒業という別れの季節に、ふたりの恋は動き出します――。
この先のドキドキの展開は、ぜひ電子書籍でお楽しみください♪
「うわさ上手のうさぎたち」の電子書籍とコミック
「うわさ上手のうさぎたち」電子書籍
別冊マーガレットで発表された際は前後50ページの2部作でしたが、電子書籍では1話完結、100ページで配信しております。
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「うわさ上手のうさぎたち」を掲載するコミックは2つあります。どちらも絶版となっておりますが、古本が入手可能です。
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デボラがライバル4巻
「うわさ上手のうさぎたち」は、マーガレットコミックスの「デボラがライバル4巻」に次の作品と収録されています。
- デボラがライバル
- うわさ上手のうさぎたち
- 「映画『デボラがライバル』多田のミーハー取材記」(2P)
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