愛してナイト
お好み焼きとロックが少女漫画になって登場!
「愛してナイト」
「愛してナイト」は1981年8月号の別冊マーガレットで初めて発表されました。大阪を舞台にした、お好み焼き屋の娘のやっこちゃんと人気ロックシンガーの剛との恋物語。まるまる太ったオス猫のジュリアーノも人気を博しました。
「愛してナイト」は、1984年1月号の29話が最終話となりますが、1984年2月号の「愛してナイトアンコール編」が最後の話になりました。
作品を発表して約1年後には、アニメ化されテレビで全国放送されます。それを機に集英社の『りぼん』の1983年2月号から1984年1月号まで、特別版の愛してナイトが12話発表されました。(『りぼん』編の愛してナイトはコミック(紙)や電子コミックにはありません。)
「愛してナイト」が生まれた背景
「愛してナイト」は多田先生が大阪に住んでいた頃に執筆された作品です。大好きな”お好み焼き”と”ロック”を作品にしたいという強い思いから生まれました。
この作品を執筆するにあたり、多田先生は大阪のライブハウスに何度も足を運び、取材されました。そして、あるライブハウスでその後に夫となる人と出会います。多田先生にとって非常に思い出のある作品です。
「愛してナイト」というタイトルは、当時、多田先生がよく聞いていたラジオ番組の出演者が作った歌のタイトルです。その響きがとても気に入った先生は、「直接許諾の交渉をして漫画のタイトルに使わせていただくことになった」といういきさつがあります。
「愛してナイト」のみどころ
ダブル三角関係?四角関係?
次第に相思相愛になっていく主人公のやっこちゃんと剛ですが、二人を取り巻く人間模様を図にすると、次のような図になります。
やっこちゃんの友人の五十鈴ちゃんは剛が好き。そして、剛のバンド仲間の里美はやっこちゃんが好き。2重の三角関係(四角関係)に陥ってしまいます。
やっこちゃんは、五十鈴ちゃんを傷つけたくない、でも、自分の気持ちに嘘はつけない。そして、剛も同様。
友人も、バンド仲間も、好きな人も、全てを大事にしたいと願うやっこちゃんと剛が、どのように事態を打開していくのかが「愛してナイト」の見どころです。
人気ロックシンガーとの恋
やっこちゃんは、昼は父親のお好み焼き屋を手伝い、夜は大学に通う普通の女の子。ところがあることをきっかけに人気ロックシンガーの剛と知り合います。
剛のバンドは人気があったもののまだまだ駆け出し。これから全国に展開していこうとする矢先にやっこちゃんと出会い相思相愛になります。
人気のロックバンドには大勢のファンがつきもの。このファンと対峙するやっこちゃんがどのようにして剛との恋を貫いていくのかも見どころの一つです。
「愛してナイト」の登場人物
「愛してナイト」の主要な登場人物を紹介します。
主人公の三田村八重子
ロックバンドのボーカル加藤剛
加藤剛の弟の橋蔵
雄ネコのジュリアーノ
やっこのおとうちゃん
やっこの友人の五十鈴ちゃん
ロックバンドの仲間の大川里美
剛のライバルロックバンドのシェラ
シェラの友人の真理乃
やっこに近づく良太郎
「愛してナイト」のあらすじ
“やっこ”こと三田村八重子は、お好み焼屋“まんぼう”のひとり娘。店を手伝いながら夜間大学へ通っている。 ある日、店の常連だった里美から愛を告白されたやっこは、とまどいながらも、つきあうことに承諾する。
ところがやっこは、以前から気になる存在だった、里美の親友で同じロックバンドの剛にひかれていくのを止めることができなかった。剛も同じ気持ちで、バレンタインの夜、二人の気持ちは通じ合う。
しかし、やっこのおとうちゃんは、二人の恋に猛反対。そこへ、やっこが好きだという青年、北大路良太郎が現れる。
さて、やっこと剛の恋の行方は・・。
「愛してナイト」をご覧いただくには
「愛してナイト」は電子コミックスや、紙のコミックスでご覧いただけます。電子コミックスにはモノクロ版とカラー版があります。
カラー版はモノクロ版にデジタル着色したものです。モノクロ版は全29話を収録。カラー版には、「愛してナイトアンコール編」を30話として全30話を収録しています。どちらも7巻に分けて配信されてます。
「愛してナイト」の電子コミックス
Amazon(PR):愛してナイト (Kindle)
eBookJapan(PR):愛してナイト
「愛してナイト」の紙のコミックス
「愛してナイト」は、フェアベルコミックスまたは、集英社文庫でご覧いただけます。
どちらも全部で4巻出版されています。4巻には、「愛してナイトアンコール編」が特別に収録されています。(モノクロ版の電子コミックスにはありません)
その他に、集英社から発行されたSGコミックス(全3巻)とマーガレットコミックス(全7巻)がありますが、こちらは絶版となっております。
愛してナイトのコミックスについては次のページをご覧ください。
「愛してナイト」のアニメや小説
愛してナイトはテレビアニメや小説にもなりました。
アニメ「愛してナイト」
1983年3月から1984年1月まで全42話のアニメ版愛してナイトがテレビ放送されました。詳しくは次のページをご覧ください。
愛してナイトの小説
1983年、愛してナイトのアニメが放映されるのと同時期くらいに、集英社コバルト文庫より小説版が出版されました。全部で3巻あります。
カバーは多田先生描き下ろしのカラーイラストで、240ページほどです。現在、3巻共に絶版となっております。
- 集英社コバルト文庫(小説)
- 著者・馬嶋 満
- 原作・多田かおる