金太クンにご用心！

「金太クンにご用心！」の発表

多田かおる作品「金太クンにご用心！」の表紙のカラーイラスト

「金太クンにご用心！」が発表されたのは、集英社・別冊マーガレットの1981年3月号から6月号です。全4話。

「金太クンにご用心！」の見どころ

主人公のモデル

『金太クンにご用心！』が執筆されたのは、多田先生が20歳のときです。主人公の此花金太のモデルとなったのは、1981年に人気を博したタレントの沖田浩之さんです。当時、多田先生は沖田さんの大阪の初コンサートに足を運ぶほどのファンでした。

初恋のエピソード

この作品には、多田先生の初恋のエピソードが脚色されて描かれています。そのエピソードとは、『中学生のときに憧れていた先輩がいたものの、告白できずに先輩は卒業してあっけなく終わってしまいます。その後、偶然に初恋の先輩に再会しましたが、先輩は不良になっていた・・・。』というものです。

『金太クンにご用心！』では、そのエピソードを基に、主人公とその初恋の相手の「金太」との関係が描かれています。なぜ金太は不良になってしまったのか、そして二人の恋はどのように進展していくのでしょうか。

「金太クンにご用心！」のあらすじ

今日は演劇や演奏などの地区対抗の日。お茶の木町では演劇「金太郎」で対抗する。小学校4年生の「阿倍野　春奈（あべの　はるな）」は、熊の役。そして、小学生6年生の「此花　金太（このはな　きんた）」は、金太郎の役だ。役柄は勇ましい金太郎だが、見るからにか弱い金太郎は熊との相撲で、投げ飛ばされてしまう・・・。

多田かおる作品「金太クンにご用心！」の一コマ金太郎

それから数年、中学生ｍになった春奈が再会した金太は、柔道部の主将になっていた。女子生徒だけでなく男子生徒にも憧れの人に大変身していたのだ。春奈も他の女子生徒同様に、金太を見て一目ぼれ・・するも束の間、「私に投げ飛ばされたなさけない金太なんてきらい」と、心と裏腹な事を言ってしまう。それからというもの、金太と話す機会が無くなってしまった。

多田かおる作品「金太クンにご用心！」の一コマ春奈と金太